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ドキュメンタリーの面白さを知ると映画の見方が変わる

村山 匡一郎

映画評論家、大学講師

AGANAI 地下鉄サリン事件と私

1995年3月20日に起きたオウム真理教による地下鉄サリン事件。多くの人々が被害を受けたが、当時勤めていた電通に通う地下鉄のなかで被害に遭った監督もそのひとり。そんな監督が20年後にオウム真理教に向かい合ったドキュメンタリーだ。オウム真理教に関するドキュメンタリーでは森達也監督の『A』『A2』が知られるが、本作はアレフの広報部長の荒木氏を説得してふたりで丹波(ともに出身地)や京都(ともに同じ大学で学ぶ)を旅しながら展開する。監督は対話者として荒木氏に向かい合い、信仰心や事件などを聞き出していくが、荒木氏に両親に会いに行くよう説得したりと揺さぶりをかける姿が印象的だ。オウム真理教という組織ではなく、信仰する個人と犠牲となった個人の心情的掛け合いが興味深い。

21/3/18(木)

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