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ドキュメンタリーの面白さを知ると映画の見方が変わる

村山 匡一郎

映画評論家、大学講師

過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道

森山大道はコンパクトカメラによる路上のスナップ写真家として国内外で知られるが、彼を描いたドキュメンタリーはそう多くない。記憶では20年ほど前の『≒(ニアイコール)森山大道』くらいだろうか。本作は1968年に刊行した最初の写真集「にっぽん劇場写真帖」を新たな構成のもとに復刊し、2018年の「パリ・フォト」で販売するまでを追っている。プロジェクトを動かす編集者の神林豊と造本家の町口覚のかかわり、素材となる木材から紙への加工などが描かれ、森山が路上で撮影する姿は当然ながら、盟友の中平卓馬との交流の思い出も語られる。「パリ・フォト」では10分で復刊写真集は売り切れたというが、半世紀の隔たりを超えて、森山大道の写真はやはりいつも新しいことが伝わってきて興味深い。

21/4/20(火)

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