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木谷 節子
アートライター
フィリア ― 今 道子
21/11/23(火)~22/1/30(日)
神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
市場に並ぶ魚や野菜、靴や帽子といった日常的なモノを組み合わせて、味わいのあるオブジェを作り、それを自然光で撮影するという独自の手法で、幻想的な写真作品を発表してきた今道子(こん・みちこ 1955-)。どこか生っぽく、毒があり、悪夢で紡ぐおとぎ話のワンシーンを見るような世界が面白いなあ……、と思ってきた。 ところが、1991年には木村伊兵衛賞を受賞、2017年にはメキシコ国立写真美術館で個展を開催するなど、国内外での評価も決して低くはないはずなのに、今回が日本の美術館での初めての個展になるというから、これにビックラ驚いた! そのキテレツ女の子ワールド全開な作品群は、きちんと体系化し、理論的に評論することが難しいからなのでしょうか? いずれにしても、今までグループ展などで、断片的にしか観たことのなかった彼女の作品約100点を、初期から近作までまとめて観ることができるのはうれしいこと。(あくまで私にとって)これは絶好の機会である!
21/11/17(水)