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NO MUSEUM, NO LIFE.

鈴木 芳雄

編集者/美術ジャーナリスト

メスキータ

サミュエル・イェスルン・デ・メスキータ。1868年アムステルダムでポルトガル系ユダヤ人の家庭に生まれる。1944年アウシュヴィッツの強制収容所で殺される。画家、版画家、デザイナー、美術学校教師。教え子のひとりにM. C. エッシャーがいた。主要な作品としては人物や動物、植物を題材に白黒のコントラストを強調した木版画。次々に繰り出される、見る者を圧するような木版画を見ていると、メスキータが版画の板面を彫刻刀で彫る凄絶な場面を想像させる。画家は絵筆の長さ、さらに腕の長さ分、絵から離れていられるけれど、木版画家は彫刻刀の長さの分しか画面と目が離れていないのではないか。だからどの絵に登場する人物や動物たちの表情は鬼気迫るものになっているのだ。版画約180点、油彩画、水彩画など約60点が展示されている。

19/7/11(木)

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