三木卓が1975年に発表した小説を基に、破傷風に侵された少女と、娘を看病する両親のドラマを強烈な展開で描く異色作。郊外の団地で穏やかに暮らしていた三人家族。ある日、母は娘の異常に気づく。最初は風邪かと思っていたが、娘は絶叫しながら倒れるなど異常な状態に。平和だった一家に大きな試練が訪れる。渡瀬恒彦、十朱幸代が両親を演じ、『砂の器』や『八つ墓村』の野村芳太郎が監督を務める。いまも映画ファンの間で繰り返し名前のあがる必見作。
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『震える舌』(1980)
『丑三つの村』(1983)
1930年代に岡山で起こった実在の事件を基に描くサスペンス映画。岡山の寒村で、村一番の秀才として知られていた青年が、ある理由から村の人々から疎まれるようになり、追い詰められて復讐を決行するまでを描く。古尾谷雅人が主演を務め、閉鎖的な村の中で転落し、復讐心を募らせていく青年を迫真の演技で体現。クライマックスの主人公の復讐シーンは公開時、大きな注目を集めた。監督はロマンポルノの世界で数々の名作を手がけた田中登。
『塀の中の懲りない面々』(1985)
ベストセラーを記録した安部譲二の自伝的小説を映画化したヒット作。“塀の中=刑務所内”で暮らす囚人たちの日常を描いた作品で、愛する妻の待つシャバに出るのを待ち望む男、ニセ医者、革命の闘志など個性的な面々が次々に登場。藤竜也が主人公を演じるほか、植木等、川谷拓三、花澤徳衛、柳葉敏郎ら豪華キャストが出演。『喜劇 女は度胸』『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』の名匠・森﨑東が監督を務める。
『東京夜曲』(1997)
東京の下町にある商店街を舞台に、そこで暮らす人々を描いた人間ドラマ。長塚京三が家族を残して家を飛び出すも数年ぶりに戻ってきた男を、倍賞美津子がその妻を、桃井かおりがその男の元恋人を演じる。CMディレクターとして活躍し『BU・SU』『トキワ荘の青春』などで高評価を集めた市川準が監督を務めた。1997年のモントリオール国際映画祭に正式出品され、監督賞に輝いた。
『39 刑法第三十九条』(1999)
心神喪失・耗弱者を処罰しない/減刑することを記載した刑法第三十九条をモチーフにしたサスペンス。夫と妊娠中の妻が刃物で惨殺されるという猟奇的な事件の容疑者の精神鑑定をすることになった精神科教授とその助手。容疑者は詐病か、それとも……。鈴木京香と堤真一が主演を、『家族ゲーム』『失楽園』の森田芳光が監督を務めた。第49回ベルリン映画祭のコンペティション部門に正式出品された。
『壬生義士伝』(2003)
柴田錬三郎賞を受賞した浅田次郎の時代小説を映画化。脱藩浪士で新選組隊士になった吉村貫一郎を主人公に、家族を養うために圧倒的な剣の腕を武器に危険な任務に挑み、人を斬り続けた男の数奇な人生を描く。 中井貴一、佐藤浩市、中谷美紀ら豪華キャストが出演。相米慎二監督が映画化を企画するも急死し、滝田洋二郎監督がその遺志を引き継いでメガホンをとった。プラス松竹では同原作のドラマ版、テレビ東京新世紀ワイド時代劇『壬生義士伝 新選組でいちばん強かった男』も配信中。
『タイヨウのうた』(2006)
香港映画『つきせぬ想い』を原案にした感動の青春ドラマ。太陽の光にあたることができないため、夜にだけ活動するミュージシャンの少女と、彼女が偶然に出会った少年の物語が描かれる。YUIと塚本高史が主演を務め、後に『ちはやふる』シリーズを手がける小泉徳宏が本作で長編監督デビュー。YUIが歌う主題歌「Good-bye days」も大ヒットを記録し、TBSでドラマ版、ハリウッドでリメイク映画も制作された。いま観ても色褪せない青春映画だ。
『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』(2010)
50歳を目前にして子供の頃からの夢だった電車の運転士を目指して、家族との絆を取り戻していく男の姿を描く感動作。日本を代表する俳優のひとり中井貴一が主演を務めるほか、高島礼子、本仮屋ユイカ、三浦貴大、奈良岡朋子らが出演。島根を舞台に作品を撮り続ける錦織良成監督が本作でも島根を舞台に爽やかな物語を描いている。劇中に登場する鉄道の描写も細部までこだわっており、繰り返し観ることで発見のある一作だ。
『一命』(2011)
小林正樹監督が仲代達矢を主演に迎えて『切腹』のタイトルで映画化した滝口康彦の小説『異聞浪人記』の再映画化。十一代目市川海老蔵(現:十三代目市川團十郎白猿)と瑛太(現:永山瑛太)が主演を務め、貧しい侍たちが武家社会のしきたりに抗う姿を重厚な演出で描く。三池崇史が監督を、坂本龍一が音楽を務めるなど豪華スタッフが集結し、公開時には3D版も上映された。
『天空の蜂』(2015)
テロリストが巨大ヘリコプターを乗っ取り原子力発電所の上空でホバリングさせ、日本国民すべてを人質に取った。燃料がなくなるまで8時間。ヘリ設計士・湯原と原発の設計士・三島は“天空の蜂”を名乗り、政府に“日本全土の原発の破棄”を要求する犯人に立ち向かう。原作者・東野圭吾自身が“映像化不可能”と思っていたという長編小説を、ヒットメイカーの堤幸彦監督がメガホンをとり映画化。江口洋介と本木雅弘がヘリと原発の設計士に扮するほか、仲間由紀恵、綾野剛、國村隼、柄本明、竹中直人、石橋蓮司らが出演。最後の最後まで手に汗握るサスペンス作。
『超高速!参勤交代』(2014)
江戸期、幕府から弱小貧乏藩が無理難題を押し付けられた。それは突然の参勤交代の指令で、期日はたったの4日!困窮する藩は莫大な費用のかかる参勤交代を高速で成し遂げることができるのか?佐々木蔵之介が藩主を演じるほか、深田恭子、伊原剛志、石橋蓮司、陣内孝則、西村雅彦らがクセの強いキャラに扮する。時代劇の魅力とコミカルな展開が観客から高く評価され、2年後には続編『超高速!参勤交代 リターンズ』(今回プラス松竹で配信開始!)が公開された。のちに『引っ越し大名!』などに続く“エンターテインメント時代劇”のさきがけとなった名作。
『野火』(2015)
戦争文学の名作として知られ、市川崑監督が映画化したことでも知られる小説『野火』を、本作を長年に渡って再映画化することを熱望していた塚本晋也監督が自身が主演も務めて映画化。太平洋戦争末期のレイテ島を舞台に、部隊を追われ、極限状態の中で島を彷徨う兵士・田村の変化を鮮烈な映像で描く。塚本監督のこれまでの作品のテーマ、要素、映像表現が凝縮された密度の高い作品で、現在も夏には全国各地の映画館で上映が行われている。
『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(2016)
『図書館戦争』シリーズや『阪急電車』など映像化作品も多い有川浩の恋愛小説の映画化。東京で一人暮らしをしている23歳のさやかは、アパートの前で動けなくなっている青年・樹に遭遇し、ひょんなことから樹に家事全般を担ってもらうことを条件に半年間という期限付きの同居生活が始まる。ふたりは“野草“を通して次第に心を通わせていくが……。岩田剛典と高畑充希が本作で映画初主演を務め、公開時に大ヒットを記録した。
『ディストラクション・ベイビーズ』(2016)
愛媛県松山で、少年・泰良は強そうな男を見つけてはケンカを挑み続けている。ある日、そんな泰良に興味をもった高校生の裕也は彼と行動を共にするようになり、さらに危険に満ちた世界に足を踏み入れていく。初長編作『イエローキッド』が国内だけでなく海外でも高評価を集めた真利子哲也監督が手がけた衝撃作。柳楽優弥が主演を務め、菅田将暉、小松菜奈、村上虹郎、北村匠海、池松壮亮ら後に主演作を連発するメンバーが集結。いま改めて観たい作品だ。
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