新しい“映画との出会い”がきっとある！
月イチ！“ぴあテン”ランキング
2024年4月公開の「これからみたい」映画ベストテン！

エンタメの出会いと発見を提供する「ぴあアプリ＆Web」が贈るランキング企画『月イチ！“ぴあテン”ランキング』！　「ぴあアプリ＆Web」でいつも映画のレビューを執筆していただいている「水先案内人」合計26名の皆様に、2024年4月に公開予定の映画の中から「これからみたい」作品、期待している作品、気になっている作品を投票していただいたベストテンを発表します！

本企画は、毎月初旬頃に発表予定。また同時に、同じく「水先案内人」の皆様に聞いた「みた」映画ベストテンも毎月発表していきます。ふたつのランキングで、映画ツウたちがみた上で高く評価した作品や期待している作品をチェックして、新しい“映画との出会い”をお楽しみください！

【ランキング投票方法】
水先案内人合計26名に2024年4月公開予定の映画の中から「みたい」作品をそれぞれベスト3まで挙げていただき、1位：5点、2位：3点、3位：2点のポイントを付けたうえで集計したもの。対象は2024年4月1日～4月30日に日本で劇場公開される予定の作品（※2024年3月中旬時点）で、映画祭や特集上映での上映作、配信のみの作品、ブルーレイ・DVDのみでの発売作品は含みません。

→水先案内人が投票する、2024年1月公開の「みた」映画ベストテン　へ

→水先案内人が投票する、2024年2月公開の「みた」映画ベストテン　へ

→水先案内人が投票する、2024年3月公開の「これからみたい」映画ベストテン　へ

ぴあ水先案内人26人が投票！
2024年4月公開の「これからみたい」映画ベストテンはこちら！

1位

悪は存在しない

公開日：2024/4/26(金)

25pt

同1位

アイアンクロー

公開日：2024/4/5(金)

25pt

3位

異人たち

公開日：2024/4/19(金)

23pt

4位

プリシラ

公開日：2024/4/12(金)

22pt

5位

青春

公開日：2024/4/20(土)

15pt

6位

エドガルド・モルターラある少年の数奇な運命

公開日：2024/4/26(金)

14pt

同6位

マンティコア怪物

公開日：2024/4/19(金)

14pt

8位

オーメン：ザ・ファースト

公開日：2024/4/5(金)

13pt

9位

パストライブス／再会

公開日：2024/4/5(金)

13pt

10位

システム・クラッシャー

公開日：2024/4/27(土)

10pt

【ランキング総評】
2024年4月の「これからみたい」映画ランキングは、『悪は存在しない』と『アイアンクロー』が25pt獲得で同点1位に！　しかも奇しくも1位に4人が投票、2位と3位にはひとりずつという得票内訳まで同じという結果になりました。

米アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』濱口竜介監督の最新作が『悪は存在しない』。「ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞しており、さらなる深化を確かめたい。」（平辻哲也）と、再び世界的な賞を獲得したことへの期待が寄せられました。

また『アイアンクロー』は、“鉄の爪”として知られた米国のプロレスラー、フリッツ・フォン・エリック一家の悲劇を描いたドラマ。「格闘技を舞台にして父子の葛藤というテーマなら、良い映画にならないはずはない」（佐々木俊尚）、「あのディズニーボーイ、ザック・エフロンが筋肉ムキムキマンに変身」（渡辺祥子）など、テーマやキャストに特に着目されています。

続く3位には23ptで『異人たち』がランクイン。山田太一の小説『異人たちの夏』を『さざなみ』などの英国人監督アンドリュー・ヘイが再映画化した作品。「イギリス映画は元々、“怒れる若者”フリーシネマの時代から文学ときわめて親和性が高い。アンドリュー・ヘイと山田太一とは興味深い組み合わせ」(高崎俊夫)といった声が寄せられました。

ぴあ水先案内人から寄せられた選出コメント

相田冬二
Bleu et Rose／映画批評家

2024年4月公開の「みたい」映画ベスト3
①インフィニティ・プール
②リトル・エッラ
③毒娘
【選出コメント】
①父デイヴィッドより真面目だが、綿密な冴えにかなり鋭利な刃を抱え持つブランドン・クローネンバーグの監督第3作は、いよいよこの作家の真価を明るみにするだろう。前2作はいずれも傑作。サラブレッド中のサラブレッド。②可愛くて意地悪な佳作の予感。③『ミスミソウ』のチームなら、現代性とクオリティに死角なし。

池上彰
ジャーナリスト

2024年4月公開の「みたい」映画ベスト3
①決断～運命を変えた3.11母子避難～
②プリシラ
③正義の行方
【選出コメント】
①は、東日本大震災で故郷を逃れた母子のドキュメントです。故郷に戻れない人は、まだまだ多いのです。当時の人はどんな思いで故郷を離れたのか。ドキュメントで振り返ります。②は、伝説の歌手エルヴィス・プレスリーの元妻プリシラから見たプレスリーの実像です。伝説の人物の等身大の姿が見られるのではないかと期待します。③は、福岡県飯塚市で起きた女児殺害事件で、DNA鑑定で犯人とされ、死刑が執行された後も冤罪の訴えが続きます。果たして真相は。自分でも確認したくなるテーマです。

坂口英明
編集者（ぴあ）

2024年4月公開の「みたい」映画ベスト3
①あまろっく
②リンダはチキンがたべたい！
③異人たち
【選出コメント】
①笑福亭鶴瓶と江口のりこが関西弁で親子役なんて、観たくなるなあ。②ポスターの絵柄がいい、タイトルがいい、流れるような筆使いのフレンチ・アニメ。③大林映画にもなった山田太一の小説をイギリスで映画化。

佐々木俊尚
フリージャーナリスト、作家

2024年4月公開の「みたい」映画ベスト3
①アイアンクロー
②プリシラ
③青春
【選出コメント】
①は格闘技を舞台にして父子の葛藤というテーマなら、良い映画にならないはずはない。②はプレスリーの妻プリシラを題材に心や関係の揺れ動きをていねいに描いていて、実にソフィア・コッポラらしい繊細な作品で期待。中国の鬼才ワン・ビン監督の③は、中国の働く若者たちを直球でリアルに描いた迫力ありすぎるドキュメンタリー。

高崎俊夫
フリー編集者、映画評論家

2024年4月公開の「みたい」映画ベスト3
①エドガルド・モルターラある少年の数奇な運命
②異人たち
③ラ・カリファ
【選出コメント】
①マルコ・ヴェロッキオの新作というだけで期待が否応なく高まる。早熟の天才ベルトルッチと同時期にデビューした彼が今だにこれほど精力的に新作を撮り続けるのは“奇跡”といってよいのではないか。②イギリス映画は元々、“怒れる若者”フリーシネマの時代から文学ときわめて親和性が高い。アンドリュー・ヘイと山田太一とは興味深い組み合わせだ。

高松啓二
イラストレーター

2024年4月公開の「みたい」映画ベスト3
①ブルックリンでオペラを
②アイアンクロー
③キラー・ナマケモノ
【選出コメント】
①タイトルからくるハートウォーミング映画に期待が高まる。アン・ハサウェイとピーター・ディンクレイジのデコボコ夫妻が楽しそう。②子どもの頃活躍した“鉄の爪”フリッツ・フォン・エリックの息子の物語に興味がわいた。③こういうタイトルに惹かれるのに自分のさがを感じる。きっと下らないだろうと思いつつ掘り出し物かも？

平辻哲也
映画ジャーナリスト

2024年4月公開の「みたい」映画ベスト3
①悪は存在しない
②パストライブス／再会
③プリシラ
【選出コメント】
『悪は存在しない』は濱口竜介監督の最新作。ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を受賞しており、さらなる深化を確かめたい。『パストライブス』は監督の長編デビュー作ながら、アカデミー賞作品賞、脚本賞にノミネートされる快挙。『プリシア』はソフィア・コッポラ監督がプレスリーの元妻の回顧録を映画化。これまでと違った伝記になっていると期待。

渡辺祥子
映画評論家

2024年4月公開の「みたい」映画ベスト3
①異人たち
②プリシラ
③アイアンクロー
【選出コメント】
大林監督の『異人たちの夏』を思い出しながら見るはずの『異人たち』。ゲイのカップルの話だそうだけどあの“しみじみ”があればそれだけで大丈夫。『プリシラ』、最後をドリー・パートンの歌で締めくくるのはなぜ？　あのディズニーボーイ、ザック・エフロンが『アイアンクロ―』では筋肉ムキムキマンに変身！

渡辺麻紀
映画ライター

2024年4月公開の「みたい」映画ベスト3
①アイアンクロー
②ゴジラ×コング新たなる帝国
③インフィニティ・プール
【選出コメント】
①は米国で大変評判がよかったので期待！②はこの監督のシリーズ前作『ゴジラVSコング』が好きだったので今回ももしかしたら……。③はデヴィッド・クローネンバーグの息子ブランドンの作品。何やら設定がトンでもなさそうで観たくなる。