芸能界の裏が見える？ バラエティに富んだキャストで上演される『きみは一生だれかのバーター』

浅草九劇プロデュース『きみは一生だれかのバーター』が、7月31日(木)〜8月11日(月･祝)東京・浅草九劇にて上演される。

浅草九劇のプロデューサーと俳優の尾上寛之が「これからの演劇界を担う30代を中心とした面白い演劇を作り、演劇界を盛り上げたい」と意気投合したところからスタートした本作。劇団コンプソンズの作・演出を務め、『愛について語るときは静かにしてくれ』（2023）が第68回岸田國士戯曲賞最終ノミネートともなった金子鈴幸に白羽の矢が立った。金子にとって初めての劇団外での作・演出作品となる。

本作は「推しの子に続く（？）芸能界サスペンス・コメディ」だという。舞台は地下鉄駅構内に併設された喫茶店「こんにゃく庵」。実はここはドラマやバラエティ番組の収録スタジオにつながっており、店主は来店客を芸能人か一般人かで厳しく区別する。芸能人・香菜はマネージャーとともにこんにゃく庵を訪れるが、そこで高校時代の同級生やかつての担任の先生、一般人と遭遇し日常が揺らぎ始める……という物語。

キャストには映画『初恋』（2020）のヒロインとして注目を集めた小西桜子、福原充則や赤堀雅秋らの作品に立て続けに出演する井上向日葵、舞台にますます力を入れる山崎静代（南海キャンディーズ）のほか、駒木根隆介、東野良平、そして企画から参加している尾上もキャストとして名を連ねている。

テレビや映画といったポップカルチャーをふんだんに織り交ぜたコメディでありながら、分かち難く社会と接続している金子作品。そんな物語が新鮮なキャストによって立ち上げられる今作は、劇団コンプソンズのファンにとっても、演劇はあまり観ない層にとっても、きっと刺さるものになるに違いない。

文：釣木文恵

★金子鈴幸さん×尾上寛之さんのインタビュー掲載中！

＜公演情報＞
『きみは一生だれかのバーター』

作・演出：金子鈴幸（コンプソンズ）
出演：小西桜子　井上向日葵　尾上寛之　駒木根隆介　東野良平（劇団「地蔵中毒」）　金子鈴幸（コンプソンズ）　山﨑静代

日程：2025年7月31日(木)〜8月11日(月･祝)
会場：東京・浅草九劇

チケット情報：
https://w.pia.jp/t/kimi-barter/

公式サイト：
https://asakusa-kokono.com/kyugeki/2025/06/id-14289