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ぴあ 総合TOP > ぴあ映画 > 生誕120年 “はじめて”の人のための小津安二郎監督特集①

©︎松竹株式会社

生誕120年
“はじめて”の人のための小津安二郎監督特集

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日本が世界に誇る映画監督のひとり、小津安二郎が生誕120年を迎えた。

『東京物語』『晩春』など数多くの名作を世に残し、現在も世界中のどこかの映画館のスクリーンで小津作品が上映され続けている。その一方で、「小津安二郎の名前は知っているけど、実際に作品は観たことがない」という人も多いのではないだろうか。

気軽に配信で小津作品が観賞できるようになったこのタイミングで“はじめて”の方に小津安二郎監督の魅力を紹介したい。

いまこそ入門。監督・小津安二郎とは?

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映画を好きになり、様々な作品を楽しむ中で繰り返し名前の登場する映画監督がいる。名作を手がけた監督、ヒットメイカー、そして日本だけでなく世界中にファンのいる作家たち。そんな“絶対に外せない映画監督”の筆頭が小津安二郎だ。

小津安二郎は、1923年に松竹に入社し、1963年にこの世を去るまで54本の作品を監督した。映画に音がついていなかったサイレント時代にも多くの作品を手がけ、キャリアの後期には『晩春』や『東京物語』など日本はもちろん世界でもファンを獲得する名作を次々と発表。名実ともに“日本が世界に誇る映画監督”といえるだろう。その人気は没後60年経った現在も続いており、いまも世界中では小津作品の上映や特集が組まれ、関連書籍が出版され、研究が続いている。

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そのため、映画ファンの中には「たくさん映画を観ていないと小津作品は理解できないのでは?」「小津安二郎の映画は、映画マニアが観るもの」と思っている人もいるかもしれない。

それはまったくの誤解だ。小津作品は公開時も現在も幅広い層の観客を集め、日本映画の黄金期、つまり誰もが日常的に映画館に足を運ぶ時代の“目玉作品”として公開されてきた。

ポイントは、小津作品は初めて観てもじゅうぶんに楽しめる上に、何度も観たり、細かなシーンや展開について考えることで新たな“発見”が常にあることだ。

小津監督の作品は、カメラを低い位置において撮影する映像や、緻密に計算された構図、いくつもの作品で似た設定や題材が繰り返されるなど、独特の語り口で知られるが、観れば観るほどに新たな発見や、前回観た時には気づかなかった描写やこだわりがみつかる作品が多い。

映画を愛している年配のファンや研究者は繰り返し小津作品を観て、作品の持つ魅力を堪能しているが、これから作品を観る”はじめて”の人は、まっさらな状態で作品に触れることができ、さらに自分で“新たな発見”をしていける最高のポジションにいるのだ。

今年は小津安二郎の生誕120年という記念すべき年。各所ではメモリアル・イヤーを祝うイベントが多数予定されており、小津監督の代表作の多くが、デジタルで修復されて配信で楽しむことができるようになっている。

長年にわたって世界中の映画ファンが魅了され、何度も繰り返し観てきた小津安二郎監督の作品たち。“はじめて”のあなたもきっと小津作品のことを好きになるはずだ。