Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
ぴあ 総合TOP > ぴあ映画 > 新鋭イシャナ・ナイト・シャマランが父から受け継いだもの

新鋭イシャナ・ナイト・シャマランが父から受け継いだもの

PR

これまでにない斬新な設定で描く“覗き見”リアリティーホラー映画『ザ・ウォッチャーズ』が6月21日(金)から公開になる。本作の脚本と監督を務めるのは、M・ナイト・シャマランの愛娘イシャナ・ナイト・シャマランだ。

M・ナイト・シャマラン愛娘イシャナが監督デビュー

映画を監督する能力は遺伝するものではない。しかし、育った環境の中でストーリーテリングや映画を語る能力が育つケースは多い。

フランシス・フォード・コッポラと娘ソフィア、アイヴァン・ライトマンと息子のジェイソン、デイヴィッド・クローネンバーグと息子ブランドンなど映画界には親子ともに映画監督というケースは数多く見られる。

間もなく公開になる『ザ・ウォッチャーズ』の脚本と監督を手がけるイシャナ・ナイト・シャマランも父が映画監督だ。イシャナは以前から映画づくりを志し、父の作品にもスタッフとして参加。着実にスキルを身につけ、時間をかけてノウハウを溜め込んで、満を持して本作でメガホンをとる。

父M・ナイトはこれまでにもインタビューなどで家族への愛を語っており、娘の監督作では自ら製作を務め、娘の映画づくりをサポートしている。

イシャナが父から受け継いだもの

『ザ・ウォッチャーズ』の概要を知るだけで、映画ファンは“これぞシャマラン一家の映画だ!”と思うのではないだろうか。

舞台は地図に載っていない森。主人公のミナは森の中で迷い、ある部屋に辿りつく。そこはガラス貼りの不思議な空間で、毎晩“謎の何か”がこの部屋を監視しているという。ミナは部屋で出会った見知らぬ3人の男女と共に部屋で過ごすことになるが、次第にこの空間で想像を絶する体験をすることになる。

人工的だが魅力的な舞台設定、最後の最後になるまでわからない、しかしクライマックスには驚く“謎”の存在、一筋縄では行かない物語運び、観客が油断したスキを狙って飛び出す恐怖描写、クセのある登場人物たち、そして謎がすべて解けてもまた観たくなる面白さ。

これらの要素すべてが『ザ・ウォッチャーズ』には盛り込まれており、その要素は父M・ナイトがこれまでのキャリアで描き、磨きをかけてきたものだ。

さらに本作はA・M・シャインの小説が原作になっているが、「小説やコミックを起点に、イマジネーションを膨らませて自分の映画をつくりだした」ことも父との共通点と言えるだろう。父M・ナイトがグラフィックノベルをベースに制作した『オールド』にも参加したイシャナは、その点も自らの武器にしているはずだ。

娘イシャナは幼少期から父の仕事を見て、その試行錯誤や工夫、仕掛けの裏にある想い、テクニックを吸収している。作品を重ねるごとに父が改善していった“シャマラン流”の最新系が、娘イシャナにとっては“スタート地点”なのだ。

私たちがこれまでに『シックス・センス』や『オールド』で観てきた驚きやストーリーの面白さは、イシャナにとっては標準装備。ここをベースにさらに”自分にしかできない表現”が加えられている。

彼女にしかないオリジナルの“センス”

本作の予告編を観ただけでも気づくのは、イシャナの映像へのこだわりだ。深い森のシーンの陰影、主人公がたどり着いたガラス貼りの部屋の造形の面白さ、凝ったライティングと空間デザインは父とは違うセンスを感じさせる。

映画監督は誰でもキャリアの初期は、誰もが限られた予算で、限られた人数のキャストで“アイデアと演出力”を武器に映画をつくりだすが、イシャナの手がけるシーンは新人とは思えないほどに重厚で、画面の情報量が多く、語り口も洗練されている。

父M・ナイトの作品は物語運びや設定は謎に満ちているが、作品のルックや語りは意外なほど正攻法。『ハプニング』の冒頭や、『レディ・イン・ザ・ウォーター』のラストカットなどケレン味あふれるショットもあるが、基本はキャラクターと物語を明確に描く演出と言えるだろう。

一方、娘イシャナは、語りの確かさは父から受け継ぎつつも、自身のセンスを反映させ、より深みのある映像や音づくりに挑んでいる。

本作の撮影を手がけるのは『LAMB/ラム』のイーライ・アレンソン、音楽を『死霊館のシスター』のアベル・コジェニオウスキが担当するなど、父の作品には関わったことのない“イシャナの選択によるチーム”が集っている点も興味深い。

『ザ・ウォッチャーズ』は、映画ファンが信頼を寄せるシャマラン家から登場した新たな才能であり、父とは異なるセンスをもつ新鋭イシャナ・ナイト・シャマランのデビュー作だ。我々の期待以上の驚き・恐怖と、未体験のドラマを味わえると考えて間違いない。

『ザ・ウォッチャーズ』
6月21日(金)公開
公式サイト:http://thewatchers.jp
©2024 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED