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誰もが謎に満ちている! 『ザ・ウォッチャーズ』の登場人物に迫る

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誰もが謎に満ちている! 『ザ・ウォッチャーズ』の登場人物に迫る

M・ナイト・シャマランの愛娘イシャナ・ナイト・シャマランが脚本と監督を務める“覗き見”リアリティーホラー映画『ザ・ウォッチャーズ』が6月21日(金)から公開になる。

本作は、森の奥深くにある不思議な部屋に誘われた主人公が自分を監視している“何か”に対峙する様を描いた作品だが、その部屋にはすでに3人の男女がいる。彼らは味方なのか? それとも主人公を罠にかける敵なのか?

その部屋のルールを知る女性マデリン

主人公ミナが地図にない森で迷い、最初のその姿を見たのがマデリンだ。彼女はミナをその部屋に招き入れ、重い鉄の扉を閉める。そこは一方がガラス貼りになっていて、こちらから外は見えないが、“監視者”は部屋の中の者たちを見ているという。

マデリンはミナよりも年上で、この部屋のルール

“監視者”に背を向けてはいけない。
決してドアを開けてはいけない。
常に光の中にいろ

を伝える。外の様子がまったく見えない奇妙な部屋に放り込まれたミナは混乱するが、マデリンは落ち着き払っており、生き残りたければ自分の指示に従えという。

彼女はこの部屋のリーダー的な存在で、時には叱責し、時には指示を出す。

なぜ、彼女はこの部屋のルールをこんなにも知っているのだろうか? 彼女が単に年配者で、ここにいる時間が長いから? それとも彼女は“監視者”と何かつながりがあるのだろうか? さらに言うとミナを部屋に招き入れたのは偶然? それとも何か目的が?

本作に登場するキャラクターの中で最も観客に情報をもたらしてくれそうなのがマデリンだ。しかし、その素性はまだ不明。うっかり信じると危険がおよぶかもしれない。

ふたりは味方か? 主人公に災いをもたらす存在か?

さらに部屋にはふたりの若者がいる。ひとりはキアラと名乗る女性だ。奇妙な部屋に導かれ、緊迫した状態が続いているはずだが、彼女は冷静に行動する人物で、時にミナをサポートすることもある。では、彼女がミナにとって信頼できる相手かというとまだ不明だ。

キアラはこの森に夫と共にやってきたというが、この部屋には夫は存在しない。夫はどこに行ったのだろうか? キアラは夫に会いたがっており、夫の話をする時、彼女の精神はさざなみを立てる。極限状態で、キアラの判断が鈍ることがあるとすれば……

そして、ダニエルと名乗る若い青年もガラス貼りの部屋で、それなりの時間を過ごしているようだ。彼はまだ若く、森での行動にも慣れているが、精神的にはまだ未熟で不安定。“幽閉”に近い生活を強いられていることで、彼のストレスや疲労は時に衝動的な行動になってあらわれる。一歩間違うと命を落とすかもしれない緊張感のある空間で、ダニエルは本当に生き延びることができるのか? 彼のとった行動で周囲が巻き込まれることはないのか?

主人公ミナが部屋で会った3人は、誰もがこの部屋の謎を握っているようにも見えるし、ミナを欺き、操り、どこかに誘導しているようにも見える。恐ろしいのは“監視者”だけではないのかもしれない。

主人公の過去に何が? 彼女に訪れる“ある変化”とは?

そもそも、本作の主人公ミナも謎のある人物だ。

彼女は絵が得意で、時間がある時には何かしら描いているが、勤務しているのは画廊でもデザイン事務所でもなくペットショップで、勤務が終わるとなぜか変装をしてバーに出かけている。

さらに彼女はひとり暮らしで、家族や親戚とはうまくいっていないようだ。そこには“ある理由”があり、そのことが彼女を孤独にしている。映画では森の奥に誘われた彼女の来歴が少しずつ明らかになっていき、ミナのキャラクターや内面の変化が丁寧に描かれるのも見どころだ。

本作は謎だらけの設定とストーリーが魅力のリアリティーホラー映画で、次から次へと新たな展開が描かれ、そのたびに登場するキャラクターの新たな局面や過去が少しずつ明らかになっていく。そのことでさらに物語の行方が予測不可能になり、同時に物語の面白さ、ドラマの厚みが増していく。

映画『ザ・ウォッチャーズ』では気がつくとキャラクターたちに魅了されている。そしてドラマに入り込んでいると突然、驚くような展開と恐怖が観客を襲う。とにかく予測不能、最後の最後まで油断できない映画なのだ。

『ザ・ウォッチャーズ』
6月21日(金)公開
公式サイト:http://thewatchers.jp
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