シネフィルWOWOW×ぴあ
バック・トゥ・ザ 80’s-90’s ムービーズ!
世界中の名作映画を中心に、WOWOWオリジナルドラマや英国ドラマ等の優れたドラマ、傑作アニメを本編中CMなし、高画質で放送する専門チャンネル「シネフィルWOWOW」。毎月、テーマと作品選びにこだわっている「シネフィルWOWOW」が12月~1月にかけて、特に力を入れてお送りするのは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』など映画史に残る傑作や、今まさにブーム到来!な80年代を代表する日本の大人気アニメ『うる星やつら』など、80年代~90年代の“面白い!”映画の数々。今観ても懐かしいだけじゃない、新たな発見たっぷりの80’s-90’s ムービーの魅力をお届けします!
第1回
映画界は80~90年代映画のオマージュ&リメイクがいっぱい!
ポップカルチャーが大きく発展し、広く大衆に浸透した1980~90年代。映画も例外ではなく、SF映画にアクション、青春ドラマ、ホラーなど多くのジャンルが開花した。それらの映画を“古臭い”と思う向きもあるだろう。しかし、そう簡単に言い切ることができないのも事実。1980~90年代の映画の血脈は現在も脈々と受け継がれ、21世紀の作品に多大な影響をあたえているのだから。
『ターミネーター』『トップガン』など
80年代を代表するシリーズものの新作が続々公開に!
たとえば、シリーズ作品。’84年に始まった『ターミネーター』シリーズの最新作『…ニュー・フェイト』がヒットを飛ばしたのは記憶に新しいところだ。トム・クルーズの出世作となった’86年の『トップガン』は、2020年に久々の続編が公開されるし、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(‘81)に始まったスティーヴン・スピルバーグの『インディ・ジョーンズ』シリーズの最新作も2020年に撮影が開始される予定。ブルース・ウィリスの当たり役となった不死身の刑事ジョン・マクレーンが活躍する’88年の『ダイ・ハード』も、シリーズ最新作の製作が進められている。
80年代へのオマージュ作と言えばこれ!
スピルバーグの『レディ・プレイヤー1』
80’sムービーへのオマージュも、現在の映画には数多く見て取れる。その最たる例は、2018年に製作されたスピルバーグ監督の『レディ・プレイヤー1』。スピルバーグの80年代の関連作だけでも、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『グレムリン』『グーニーズ』『ジュラシック・パーク』などの80年代作品が愛情とともにパロディにされている。登場するバイクの型は’88年の日本のアニメ―ション『AKIRA』からの引用。『デューン/砂の惑星』(‘84)や『チャイルド・プレイ』(‘88)、『ビートルジュース』(‘88)などのヒット作へも目配せしている。
80年の傑作ホラー『シャイニング』は続編が登場!
とりわけ、最大のオマージュを捧げられたのが、スタンリー・キューブリックの傑作ホラー『シャイニング』(‘80)だ。狂気の作家ジャックや、バスルームの全裸幽霊、双子の少女の霊などがストレートに映画の中で活かされているのだから、同作のファンにはたまらない。ちなみに、『シャイニング』の続編『ドクター・スリープ』も2019年に公開されたばかり。時代を超える映画のコネクションは、そんな点にも見ることができる。
『スタンド・バイ・ミー』的青春映画の要素も!
大ヒットホラー『IT/イット “それ”が見えたら、終わり』
『シャイニング』の原作者であるモダンホラーの旗手スティーヴン・キングは80年代の映画を語るうえで欠かせないキーパーソンだが、彼の当時の小説を映画化した2017年の『IT/イット “それ”が見えたら、終わり』も、80’sの影響が濃厚だ。原作の時代は1958年代だが、この映画化では1988年に変更。21世紀には十分にノスタルジックなこの時代を、やはりキング原作の『スタンド・バイ・ミー』(‘86)のような懐かしさとともに煮詰めている。原作『IT』は一応ホラー小説だが、この映画は怖いだけでなく、青春映画の甘酸っぱさやホロ苦さも、しっかり兼ね備えているのだ。
80年代半ばの全米大ヒットソングが主題歌に!
青春映画への筋金入りオマージュ作『バンブルビー』
当時の青春映画は、21世紀の作品にも大きな影響力を誇っている。例えば、『すてきな片想い』(‘84)や『ブレックファスト・クラブ』(‘85)、『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』(‘86)、『恋しくて』(‘87)などのジョン・ヒューズ関連作。マーベルコミック原作による2017年の『スパイダーマン:ホームカミング』でジョン・ワッツ監督は、単なるヒーロー映画ではない青春ドラマを目指したが、それに当たり、若い出演者たちに『ブレックファスト・クラブ』を見せたという。同作へのオマージュという点では、『トランスフォーマー』シリーズから派生した2018年の『バンブルビー』も鮮烈だ。舞台そのものが1980年代であり、孤独なヒロインは『ブレックファスト・クラブ』をお気に入りの映画として挙げている。同作の主題歌となったシンプル・マインズの“ドント・ユー”をしっかり鳴らすのだから、こちらのオマージュも筋金入りだ。
21世紀に活躍する現役の映画監督の多くは40~50代。つまり80~90年代に多感な時期を過ごした世代で、その影響を避けることは不可能に等しい。裏を返せば、当時の映画を観て、知ることで、21世紀の映画の在り方も見えてくる、とも言えよう。エンタテインメントの熱気が高まっていた時代の空気を、当時の作品から、ぜひ体感して欲しい。
TEXT:相馬学
11月と12月は『リーサル・ウェポン』シリーズ4作一挙放送!
80’s -90’sで最強のバディ・アクションと言えばこれ!92年10.1号でぴあの表紙も飾った『リーサル・ウェポン』。シリーズ全4作を字幕版・吹替補完版で11月、12月に完全放送!11月30日(土)17:00~は字幕版を、12月30日(月)19:00~は吹替補完版を一挙にお送りします。
シリーズ4作品一挙放送
[字幕版]11月30日(土)17:00~
[吹替補完版]12月30日(月)19:00~
そのほかの放送日
『リーサル・ウェポン』
12/5(木)8:00〜/12/22(日)12:00〜/12/30(月)6:00〜
『リーサル・ウェポン2 炎の約束』
12/5(木)10:00〜/12/22(日)14:15〜/12/30(月)8:00〜
『リーサル・ウェポン3』
12/12(木)7:30〜/12/22(日)16:30〜/12/30(月)10:00〜
『リーサル・ウェポン4』
12/12(木)9:45〜/12/22(日)18:45〜/12/30(月)12:15〜
関連情報
『レディ・プレイヤー1』
ブルーレイ:2381円+税
DVD: 1429円+税
ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』
ブルーレイ :2381円+税
DVD:1429円 +税
4K ULTRA HD&ブルーレイセット(2枚組):5990円 +税
『バンブルビー』
4K Ultra HD+ブルーレイ: 5990円+税
ブルーレイ+DVD: 3990円+税
発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
※ 2019 年 11 月の情報です。
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